大阪大学 統合デザイン力教育プログラム

FDについての取組み

2006/01/10

平成17年度 第1回FDセミナー


講師:川田誠一(首都大学東京・教授)
日時: 2006年1月10日(火) 16:20 〜 17:50
場所: M4-101 講義室
題目:新しい大学院教育
          - 東京都が新設する産業技術大学院大学の試み -
概要:

 産業振興においては、顧客が求めるニーズに的確に答える製品をタイムリーに開発し製作することが必要である。そのためには技術を価値に結び付けることのできる人材「創造的技術リーダー」が求められており、創造的技術リーダーには、合理的に問題を解決する能力や設計初期から品質性能を向上させるなどの能力、つまり知識を的確に活用し運用する能力が必要である。しかし、従来の知識伝達を主たる目標とした大学教育では産業界の要請に応える技術人材を育てるには限界がある。それを克服するには、学生が今まで得た知識・経験を活用する機会を与えるための創造的な教育を事例(プロジェクト)ベースで実施していく必要がある。また、より実践的な教育を実施するためには、大学と産業界との間で人材を流動化させ、常に最新の技術動向を把握して実践的な教育が実施できる新しい教育プログラムを採用する必要がある。その一例として、体系的知識の教授に加えて実践的かつ合理的にknow-how、know-whatを体得させることを目的とした新しい高度専門教育機関を新設する試みについて、産業技術大学院大学のカリキュラムを例にFD活動を含めて講述した。


配布資料:
- 川田誠一,"横断型教育の新しい試み," 第1回横幹連合コンファレンス,2005.11
- 産業技術大学院大学パンフレット

参考資料:

 講演の中で取り上げられた授業設計の方法論は、以下の資料を参考にしたものであり、内容は大学教育での授業設計についての示唆に富んだものであった。

- 名古屋大学高等教育研究センター編,プロフェッショナルスクールのための授業設計ハンドブック名古屋大学高等教育研究センター,2004 年1月,
http://www.cshe.nagoya-u.ac.jp/publications/file/prohandbk.pdf