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研究者の自由な発想に基づく知的創造活動としての学術研究は,大学の持つ重要な使命です.古来,人類は学術研究を通じて自然に対する畏敬と洞察から新しい原理や法則を見出して新しい学問体系を築くとともに,自然観を拡大して文化を育んできました.また,学術研究は科学技術の発展と結びつき日常生活を向上させ,社会を豊かにしてきました.このような発展は,研究分野の細分化と深化により実現されたといえます.しかし,その一方で,人間と自然との共生の時代を向かえ,地球規模の複雑な課題に直面している現在,真の豊かさを実現するためには,研究の深化とともに,深化した研究を融合させ,新しい知を創造することが求められています. 知能・機能創成工学専攻は,このような融合研究を推進する役割を担う専攻として,平成9年に設立されました.応用理工系における機械工学専攻,マテリアル生産科学専攻と連携しながら,工学研究の未来を開拓する研究を行っています.教育面では,大学院教育の改革に取り組み,先導的研究教育融合プログラムを実施しています.このプログラムでは,座学による知識の習得だけでなく,産業界とも連携した実践型演習を通じて,国際的に活躍できる,高い研究能力を持った人材の育成を目指しています. 当専攻は,応用理工系の各分野に関連する12研究室で構成されており,それぞれの研究室が機械工学科目ならびにマテリアル生産工学科目の学部教育にも携わっています.また,各学科目の4年生は,当専攻の研究室にも配属され,卒業研究を熱心に行っています. 機械工学科目の教育を担当している研究室には,創発ロボティクス研究室,知能ロボット学研究室,マイクロダイナミクス研究室,共生メディア学研究室,適応ロボティクス研究室,生体模倣ロボティクス研究室の6研究室があり,相互に連携しながら研究を進めています.この6研究室では,ミクロな現象とマクロな特性を連成させるマルチスケール動力学の構築,知能的な行動を表出する身体設計と制御を融合させたロボット工学,人間と豊かに関わる人間型ロボットによる知的システムの開発,ロボットを通した知能の創発・発達メカニズムの解明,ユビキタス環境技術を用いた知的システムの構築,生体システムの機能発現を取り入れたロボットシステムの開発など,先進的研究を進めています.これらの研究成果は,マスメディアを通じても世界に紹介されています. |